オーケストラ作品 “GETTING WORSE/ WORTH?”

『人がビデオゲームをプレイしている際、その画面を見ずとも効果音やBGMという「記号の共有」からゲームの状況がわかる』という体験から「架空のゲームであっても、この体験を共有することができるのではないか?」と発想し、生まれた作品。
そのため作中では、架空のゲームをプレイしている音がそのまま再現され、曲はゲームのストーリーに沿って進行する。
ゲームのプレイ音とは単なるサウンドトラックではなく、現在の状況を補足する機能を持つため、そのゲームを遊んだことのある人間は音を聞くだけでも今どこにいるのか、安全なのか危険なのかなどが分かり、また遊んだことのない場合でもアイテムをゲットした音、ジャンプした音、攻撃した音などは、ある程度似通っているため理解されやすい。
動画配信サイトに多数アップロードされている「既存ゲームのプレイ画面に、BGMと効果音をトレースした生演奏を付けた」動画とは違い、本作品では「架空のゲームの状況を作曲された音によって再現し、後からそのゲーム自身を映像によって作り出す」ことを試みた。
2018年3月、実際に自作の同期する映像と合わせた初演を行う。

  

作曲:森田 了

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